2013年2月25日月曜日

患者は医師を「先生」と呼ばなければならないのか

私は普段言語を教えているため、日本語にも敏感です。

先日ある医院へ行った時に受付の人が、「今日は2人先生がいらっしゃいます」と言うのを聞きました。これを聞いた時におかしいと思いました。「今日は2人医師がいます」と言うべきだと思います。この医院の院長は、話しやすく信頼できますが、残念ながら従業員に対する教育は不十分のようです。医療機関のスタッフが「先生」という言葉を使うと,「医師を先生と呼ぶように」と奨励されているように感じます。

「先生は差別用語」というタイトルで、以前ブログに書きました。この時は主に教師に対する思いを書きましたが,もちろん医師も「先生」と呼ばれるべきではありません。

私は国民健康保険料を払い、医療機関を受診した場合も、治療費を払います。私は自分が受ける治療に対価を払っています。本来患者と医師は対等な立場で、患者は医師を「先生」と呼ぶ必要は全くありません。

市内の病院の理念には「患者様」と書いてありますが、実際にはこの病院の医師も「先生」と呼ばれています。「これでは医師が中心の病院なのか患者が中心の病院なのかが分からない」と以前この病院に抗議したところ、「学校の教師が先生と呼ばれているのと同じ」という回答をしました。ここでも教師が「先生」と呼ばれることの弊害がでています。

「患者目線」を強調する医療機関に勤める医師も「先生」と呼ばれているのではないでしょうか。

病院には医師だけでなく、看護師・薬剤師・検査技師・事務員など様々な職種の人が働いているのに、医師だけが「先生」と呼ばれるのは差別です。様々な職種に就く人たちが患者のために役割を分担するから、いい仕事ができるのだと思います。医師を「先生」と呼ぶ習慣は止めるべきです。患者は医師を「〇〇さん」や「〇〇院長」と呼ぶべきです。





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