2014年10月24日金曜日

高校の英語の教科書にも間違いはある

「高校の英語の教科書に間違いがあるはずがない」と思い込んでいる方はたくさんいると思いますが、あるのです。

足利高校と白鴎大学足利高校に通う生徒を教えており、この2人が使う教科書は、三省堂の「Crown English Communication I」です。この教科書の83ページに、「I often saw him sharing his food if Mel asked for it.」と書いてあります。どう考えても、この文のifは間違いで、正しくはwhenです。

僕は以前、企業で機械の通訳をしていた時に、whenとifの間違いをしたことがあります。「この部品とこの部品が接触したら、〜してください」というのを、日本語から英語に訳した時、アメリカ人が「If?」と大きな声で言ったのです。この時、ifではなく、whenを使って訳すべきだったと気がつきました。僕は機械の専門家ではないので、その部品が接触することが当然のことなのか、本来はあっていけないことなのか、分かりませんでした。

次の2つの文の違いが分かるでしょうか。
(1)If he comes here, give him the book.
(2)When he comes here, give him the book.

(1)は「(彼が来るかどうかわからないけど)もし彼がここに来たら、その本をあげて」という意味で、(2)は「(彼が来ることは分かっていて)彼がここに来たら、その本をあげて」という意味です。

教科書を読むと、子供のチンパンジーがえさをほしがるのは当然のことなので、「I often saw him sharing his food when Mel asked for it.」が正しい書き方です。

この教科書を書いたのは大半が大学や高校の教員なのに、だれも間違いに気がつかないのが不思議です。


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